・アルバイトが辞める本音を教えて。
・アルバイトが辞めないようにするための方法を教えて。
こういった疑問を解決します。
本記事のテーマ
従業員満足度を理解し、辞める理由を無くして、離職率を下げる方法を解説しています。
本記事の信頼性
飲食歴15年
取締役・新店開発部長として(焼肉・居酒屋・バル・カフェ)新店を複数店舗立上げ→若い経営者を応援したい想いから→飲食業コンサルタント
実践で使える知識が大好きです。
アルバイトが辞める本音の理由ランキング
1位:人間関係
・店長や社員の雰囲気が悪いから。
・アルバイトリーダーと仲が悪くなったから。
2位:仕事が疲れて、仕事内容も面白くない
・仕事内容が疲れるから。
・仕事内容が面白くなく、興味を失ったから。
3位:給与が低いから
・頑張っても時給アップしないから。
・評価制度があいまいだから。
4位:働く時間に融通がきかないから
・働く時間が長すぎるから。
・働きたい時間に働けないから。
5位:もっと条件の良い仕事が見つかったから
・他に働きたい場所が見つかったから。
・もっと時給が良いところが見つかったから。
以上が辞める本音の理由ランキングになります。
アルバイトを辞める本音は、人間関係が最も多く、次いで、仕事の内容、給与面や待遇条件になります。
離職率を下げるには、
「離職率を下げる=従業員満足度を上げる」
従業員満足度を上げることが必至です。
従業員満足度を理解して、辞める理由を無くして、定着率を向上させましょう。
従業員満足度とは
大きく二つ、外的要因と内的要因があります。
外的要因=待遇的満足度
- 欲しい給与が貰える
- 時給が高い
- シフト希望どおり働ける
- 家から近いなどの条件
などがあげられます。
内的要因=精神的満足度
- 良好な人間関係
- 適正な評価
- 目標の共有
- 達成感、成長感
- 責任感
などがあげられます。
では詳しく解説していきます。
外的要因=待遇的満足度とは
外的要因の改善は、不満を解消するものにあたります。
つまり、いくら時給をあげても、従業員満足度がマイナスからゼロになるだけで、不満を解消して初めてスタートラインに立ったと言えます。
一人ひとり個人面談を行い、従業員の外的要因を把握しましょう。
個人面談の効果的なやり方やコーチングを解説した記事は、最後に関連記事としてまとめています。
欲しい給与が貰える
お金を稼ぐ目的は様々あると思いますが、アルバイトの方で、「毎月○○円は稼ぎたい」という想いがある方がほとんどではないでしょうか。
アルバイトの方がどれくらい毎月稼ぎたいか把握することが、まずは大事です。
従業員管理表を作成して、一人ひとりの稼ぎたい金額を把握しましょう。
時給が高い
店長や社員の方の使命として、「アルバイトの方の能力を最大限生かす」があります。
従業員の能力は一人ひとり、全然違います。
個性を生かすためにも、一人ひとりと向き合い、そのアルバイトの方に見合った教育をして、時給を上げていくことが店長や社員の仕事です。
また、同時に時給を還元できるように、繁盛店にしていかなければなりません。
シフト希望どおり働ける
アルバイトのシフトはわがままなことが大半ですが、希望より働かせられたり、希望よりほとんど働けなかったりと大きな不満材料になります。
しかし、従業員満足度の高いお店は、お店で働くことを第一優先にしているため、お店の都合に合わせて働いてくれます。
家から近いなどの条件
アルバイトが優先している条件には様々なものがありますが、自分にとって都合の良い条件が満たされている場合、定着率は上がります。
遠いところからわざわざ通ってもらっているアルバイトの方には、通勤手当の支給もありだと思います。
大学生にとって、まかないが美味しいなどもありがたいと思います。
外的要因の不満解消
店舗状況や会社状況にもより、欲しい給与をあげたり、時給をあげたり、希望通りのシフトで働けるなど、コスト面から、解消に向けてなかなか難しい側面があります。
とはいえ、アルバイトがどれくらい不満をもっているかは把握することが大事です。
外的要因の不満は、アルバイトから本音を直接聞けるものではなかなかありません。
聞ける店舗は、逆に従業員満足度が高い証拠でもあります。
個人面談では、何か不満はない?などの直接的な質問では答えてくれません。
毎月の給与足りている?や、友達の時給ってどれくらい?など答えやすい質問に変えて、不満足度をチェックするのがおすすめです。
内的要因=精神的満足度とは
一人ひとりの精神的満足度は、店長や社員の方からの適正なコミュニケーションをとることで、満足度を与えられる内容です。
また満足度を与えれば与えるほど、ゼロからプラスへと向上していきます。
良好な人間関係
店長や社員の方の内面的な人間力とコミュニケーション能力が問われる問題です。
人を見るときに、部下から上司のほうが内面的な部分は見えやすいことが特徴で、人間性が欠如している部分がある場合、しっかりアルバイトの方に見抜かれます。
表面上だけ良い人では、なかなか人間関係を築くことができません。
一人ひとりのアルバイトの方に愛情をもって接し、プライベートの悩みの相談、アルバイト同士の喧嘩の仲裁など、リーダーシップ発揮して、最強のチームを作ることで、従業員満足度の高い人間関係が築けます。
適正な評価
評価は、誰からもわかるように、見える化した評価表を作成することを強くおすすめします。
評価する人も人間ですから、平等に評価しているつもりでも、感覚で評価すると、どうしても差別的になってしまいます。
アルバイトの方は、自分の評価に対していつも不安を感じながら働いています。
店長や社員の方に、どう自分が見られているのかな?
働き方はこれで正しいのかな?
など、アルバイトの方の働き方を店長や社員がしっかり見てあげて、それに対して言葉をかけてあげることが、日々の人間関係強化になります。
差別のない評価のやり方【評価表テンプレート付き】や人材育成をテーマにした記事は、最後に関連記事としてまとめています。
目標の共有
店舗目標は、チーム全体で共有することで、お客様満足度の向上に大きく寄与します。
結果として、利益に繋がり、アルバイトの時給に還元できるようになれば、さらにチーム力は増します。
個人目標は、個人面談にてコーチングの技術で、アルバイトの方から自分で目標を設定してもらうことが大事です。
お店から求めたい能力の向上と、アルバイトの方からの自分の目標を一致させれば最強です。
達成感、成長感
一人ひとりに愛情をもって、あきらめずに教育していけば、必ず成長に繋がります。
また、この達成感や成長感は、お金に変えがたいもので、時給が低くても、自分が成長できる環境であれば、このお店で働きたいという想いになります。
責任感
責任感を感じて働くことを有意義に感じる人財と、そうでいない人財がいます。
この責任感は、一人ひとりにあった程よい仕事の責任感を与えることが大事です。
責任を与えずに、甘えてしまう方や、責任を与えすぎて、調子にのったり、潰れてしまう方がいたりします。
この責任感は与えてみて様子を見ることで、差し引きしましょう。
内的要因の満足度の向上
店舗や会社の状況にとらわれず、コスト面がかからない内容がほとんどです。
お店の状況を変える時、最初に手をつける施策だと言えます。
飲食店の最強のスパイラル
飲食店の最強のスパイラル
①コストをかけずに内的要因の満足度を向上させる
②お客様満足度が上がる
③利益率が上がる
④アルバイトに時給還元する
⑤外的要因の満足度が上がる
⑥お客様満足度が上がる
⑦利益率が上がる
の繰り返しで、店舗の利益体質が向上すれば、労働環境が大きく改善できて、離職率0%を目指せます。
アルバイトの方が働いている環境に100%満足している場合
・口コミで知り合いをバイトに誘ってくれて⇒求人費をかけなくて済む
・アルバイトの方がそのまま社員へ⇒即戦力の社員獲得
などの、あらゆる側面で恩恵を受けます。
従業員満足度の内的要因の向上は、無限の可能性を秘めています。
以上どうだったでしょうか?
本記事では、アルバイトの離職率を下げるをテーマに記事にしましたが、
飲食店の社員の離職率を下げるのも同様の内容だと思います。
経営者目線では、アルバイトの方の離職率を下げたいなら、社員の従業員満足度を向上させましょう。
上から下へ愛情は伝わっていき、それはお客様の満足度に繋がり、最終的に利益になります。
全ての従業員が幸せになる飲食店や会社になれば幸いです。
個人面談の効果的なやり方やコーチングを解説した記事はこちら。
差別のない評価のやり方【評価表テンプレート付き】や人材育成をテーマにした記事はこちら。